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顎関節症

顎関節症の三大症状は『あごが痛い・・・』『あごが鳴る・・・』 『口が大きく開かない・・・』です。

特に若い女性に急増中の顎関節症ですが、ほっておけば自然に治る軽症のものから仕事はもちろん普段の生活さえままならない深刻な症状になる場合もあります。
これは、生活習慣や姿勢 ・食べ物など、人間の体全体を見直すことが必要であるという警鐘が含まれている現象と考えられます。

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​症 状

《 具体的な症状 》
顎関節症の具体的な症状は5つあり、これらの症状が1つ、もしくはいくつか重なって現れます。
①あごが痛む  顎関節および周辺の頬やこめかみの痛み。
②口が大きく開けられない(開口障害) 正常な人は縦に指が3本半入る(40-50mm)が、指が2本程度(30mm)、もしくはそれ以下しか入らない。
③あごを動かすと音がする(関節雑音) あごを動かしたときに耳の前あたりで「カクカク」音がする。「ジャリジャリ」「ミシミシ」といった音がする場合もある。
④噛み合わせに違和感がある

⑤口を完全に閉じることができない

《その他の症状 》
『頭痛』『首や肩・背中の痛み』 『腰痛』 『肩こりなどの全身におよぶ痛み』『顎関節部やその周辺の痛み』 『耳の痛み』 『耳鳴り』『耳が詰まった感じ』 『難聴』 『めまい』 『眼の疲れ』『充血』 『流涙』 『歯の痛み』 『舌の痛み』『味覚の異常』 『口の乾燥感』 『嚥下困難』 『呼吸困難』『四肢のしびれ』

※ まれなケースとして「唾石症」との鑑別が必要なことがあります。

唾石症の特徴的な症状として、食事のたびに顎や耳の前に痛みを生じます。

こちらは精密検査が必要となります。

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治 療

《治療はセルフケアが中心》
顎関節症は生活習慣病的な部分が大きいため、患者さん自身が行う自宅療法(=セルフケア)が治療の中心となります。顎関節症を起している歯ぎしりや偏咀嚼などの悪習癖やそれを誘発する背景などを把握してそれらを取り除くことをしなければ根本的な治療にはならないともいえます。
それは症状の改善とともに再発の予防にもなります。

【主なセルフケア】
※歯を接触させない
くいしばりをしないようにしましょう。上下の歯が接触するのは物を噛むときだけで、通常時は歯を接触させないようにして余計な負担をかけないようにしましょう。
「唇を閉じ、上下の歯を離し、顔の筋肉の力を抜く」ことが大切です。

※口腔習癖に注意

唇を舐めたり噛んだりする、頬を噛む、顎を前や横に絶えず動かす、歯を食いしばる、歯ぎしりをするなどは、顎の筋肉に疲労が蓄積するため筋肉が痛みやすくなります。
※硬いものは食べない、ゆっくり食事する
痛みや口が開けづらい症状がある場合は、しばらくは硬いものを食べないよう注意する。

フランスパン、ガムは顎に負担がかかります。

また、奥歯でゆっくり咬んで食事する。食事中にお茶や水を飲まない。口に入れる量を今までの8割位にして左右の奥歯で咬むようにしましょう。
※口を大きく開けない
無理に口を大きく開けない。食べ物を小さく切ったり、あくびや長時間口を開ける行為

※冷湿布・ 温湿布
痛みの急性期には冷湿布が有効。慢性的な痛みには温湿布をすると筋肉の緊張や痛みが緩和される。
※マッサージ
あごの筋肉が痛むときはマッサージをすると血行がよくなり痛みが軽減される。
弱っている筋肉を痛めないように強く揉みすぎないことが大切です。
※よい姿勢を保つ
立つ姿勢や座る姿勢を正しく。猫背やあごを突き出す姿勢になっていないか注意する。

スマートフォンや、パソコンを操作する姿勢、TVを見る時の座る位置など。
同じ姿勢を長時間続けないようにし、ときどきストレッチなどをしましょう。
※片側を向いて寝る、うつ伏せ寝をしない
片側を向いて寝る、うつ伏せは顎や首の筋肉に負担がかかるので、できるだけ仰向けで寝るようにしましょう。枕も高いものは避けましょう。
※あごの運動をする
関節や筋肉の痛みが緩和されたら、少しずつ顎の運動を行う。
口の開閉や顎を横に動かしたり、首や肩のストレッチをしてみましょう。

※リラクゼーション(ストレス解消)
緊張をほぐし、顎に負担をかけないように心掛ける。
仕事などで長時間緊張が続くような場合は、ときどき緊張を解いて筋肉を休ませるように。意識的に筋肉の力を抜いていくリラクゼーションなどを行うのも効果があります。
感受性が高く、精神的緊張をしやすい人は、ストレスを溜めずうまく発散することが大切。
※マウスピース

夜間装着するマウスピースの使用で、顎の負担を軽くする効果が期待できます。

※全身運動
ウォーキングや水泳などの全身運動が有効です。
基礎体力の維持や全身の血行をよくする他に、気分転換やストレス解消の効果もある。
※あごに負担をかけない生活を 昼間のくいしばりに注意(安静時は2-3mm歯を離す。)
歯を食いしばるスポーツ(筋トレ、スキューバダイビングのマウスピース)、管楽器の演奏(バイオリンなど)、口を大きく開ける発声練習などは注意が必要です。

編み物、スマートフォンなど下を向いて集中する行為にも注意が必要です。
頬杖をつかない、食べ物は両奥歯で噛むなど顎に負担をかけないようにしましょう。

横を向いて飲食をする、寝たまま飲食するなどもトラブルの原因となっています。

当院では、カウンセリングの後に緩和ケアとして用いるマウスピースを作成可能です。

​保険適応で、院内にて作成のため最短で翌日にはお渡しできます。詳しくはお問い合わせください。

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