歯周病
現代人の歯をなくす原因は、半分以上が歯周病によるものと言われています。歯周病は、はじめは痛みもなくほとんど自覚症状もないまま進行しますが、病状が進むと歯がぐらぐらしたり、口臭がしたり、歯ぐきが腫れたり、膿が出たりします。早めの発見と処置が必要となります。
すでに歯石がついている場合には、歯石も除去しなければなりません。
歯石は歯に付いた汚れや歯垢(プラーク)が、だ液中のカルシウムで固まったものです。
とても硬い物質で歯みがきや洗口剤では取ることができず、スケーラーという器具や超音波を利用して除去しなければなりません。
歯石の除去は基本的に歯を削るのではありませんから、気軽に定期的に検診を受けて、もし付いていれば除去してもらいましょう。できるだけ、歯石になってしまう前のクリーニングをお勧めします。

歯石除去について
歯石は歯周病菌などの細菌の歯垢が固まり、歯にこびりついたものです。
毎日きちんとみがいているつもりでも、下の前歯の裏側や奥歯の歯の際などに少しずつたまってくるものです。これが歯周病や口臭の原因となってしまいます。
保険診療での治療費は下記のとおりです。(レントゲンでの診査は含みません。)
3割負担 約3,000円
1割負担 約1,000円
歯周病の予防のための歯みがき

歯周病の予防のための歯みがきは、むし歯予防のための歯みがきとは少し違っています。むし歯予防のためには歯の表面を歯ブラシでこすって汚れを落とすことですが、歯周病予防のためには、さらに歯肉のマッサージが必要です。それは、歯ブラシの毛先を歯と歯肉の境目にていねいに当ててみがくことが大切です。実際にみがいてみるとこれがなかなかむずかしいのです。
鏡を見ながら以下の要領で歯肉のマッサージをしてみましょう。
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歯ブラシはえんぴつを持つように軽く持って、横に小さく動かしながらみがいてみてください。できればだいたい4ミリくらいのストロークの横みがきが理想的です。
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奥歯は2本ずつみがくように、みがく部分の順番を決めるとよいでしょう。歯と歯肉の境目に確実に当てられる歯ブラシを選んだり、歯間ブラシを使用するなど工夫するとよいでしょう。
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出血してきてもこわがらなくて大丈夫です。初期の炎症なら2-3日もすれば出血しなくなります。出血するからとこわがってみがかないと、いつまでたっても炎症がおさまらず出血します。
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年齢とともに歯肉が退縮したりして歯と歯の間に隙間ができたりしますが、そのような隙間は歯ブラシだけでは掃除できません。デンタルフロスや歯間ブラシを使うことをお薦めします。どのような道具が適しているかは患者さんによって異なりますので、お気軽にお尋ねください。