虫歯治療は、MI(Minimal Intervention)の概念で治療
MI専用の極小の器具を使用し削る量を、
最小限に抑えます。
当院では、MI(ミニマルインターベンション Minimal Intervention)の概念のもとに虫歯治療を行っています。これは、2002年米国のFDI宣言で世界中に配信された虫歯治療の新しい概念です。
お口の2大疾患は、”歯周病”と”虫歯”です。これらの検査目的を比較すると歯周病は、歯周ポケットの測定、出血状況などで進行度を数値で管理することを目的としているのに対し、虫歯の検査は経過を観察する手段が、大まかにC1-C2-C3といった大雑把な括りであり、現状では漠然としています。歯周病と同様に虫歯の状態を経時的に管理することがこれからは必要と考えます。
当院では、おくち全体のパノラマ写真でこれらを大まかに確認し、怪しい場所はさらに詳しい部分撮影などの方法で、初期の虫歯でも”見つけてすぐに削る治療”から”進行状況に合わせて適切な管理をする治療”へと治療内容を変えるのに役立ちます。
むし歯の症例写真
歯の間に虫歯が疑われます
この写真では虫歯の穴は見当たりませんが、明らかに歯の間の部分が薄暗くなっています。
この状態では、自覚症状はほぼありません。
歯と歯の間に虫歯がありました
歯の間を削り虫歯の部分(茶色の部分)を、見つけました。C2の状態ですが、かなり神経に近い状況でした。この後形を整えて修復処置に入ります。
初期から中程度の虫歯治療
白い詰め物で修復
保険での治療は、樹脂の詰め物が可能です。
ただ耐久性に劣る点で、永続的にはセラミック修復がお勧めです。
中程度以上の虫歯治療
白い被せで修復
保険での治療は、樹脂の被せCADCAM冠が、条件付きですが可能です。
ただ耐久性に劣る点で、こちらも永続的にはセラミック修復がお勧めです。
むし歯になりにくい食生活の提案
唾液がむし歯を予防する
食後30分くらいは、お口の中はやや強い酸性となり、歯の表面のエナメル質という硬いところを溶かしてしまいます。しかし、人の体はよくできていて、唾液がお口の中を中和する働きがあります。歯の表面も修復してくれます(目には見えませんが)。このように、唾液によって歯は保たれています。
間食の後も歯磨き習慣を
間食をすると、長い時間お口の中が酸性のままになってしまいます。唾液による歯の修復も追いつかずに、初期のむし歯になってしまうのです。砂糖を食べる量よりも、食べる頻度のほうがむし歯の発生と関係が深いことがわかっています。間食がむし歯の原因の一つといえます。
むし歯は夜できる
寝る前に、甘いものを食べて、歯みがきせずに寝てしまうと、お口の中が酸性のまま朝を迎えることがあります。これはとても危険なことで、寝ている間には唾液の量が減少し、中和作用がおきにくいのです。
寝る前の歯みがきは習慣にしましょう。