睡眠時無呼吸症候群

お口の機能は、大きく分けて ①しゃべる(構音)②食べる(摂食)③呼吸する(呼吸)の3つであるといえます。最近は、歯科の分野にも口腔機能専門外来が必要とされるようになってきました。

睡眠時無呼吸は呼吸することに障害を起こすわけですが、これにより心臓病、不整脈、高血圧、脳血管障害、糖尿病、肥満などの全身への影響があるといわれています。推定有病率は、睡眠時無呼吸症候群の診断のついた人が日本人のおよそ300万人(男性の4%、女性の2%)と言われています。さらに睡眠時無呼吸のある人は男性の24%、女性の9%とも言われております。

原因としては気道が物理的にふさがれで息ができなくなるというものです。(閉塞性、一部に中枢性も関与)

症状としては、①いびき ②日中の著しい眠気 とされています。

眠気の原因にはいくつも考えられますが、睡眠時無呼吸症候群の場合は先の①②に加えて、③寝起きが悪い、熟睡感がない ④起床後の頭痛 ⑤寝返りが多い ⑥夜間頻尿 ⑦集中力低下 などの症状があるとされています。

​また、これを放置していた場合、中等度以上では致死率が5年から10年で急に悪化するともいわれています。

睡眠時無呼吸症の治療

上記の睡眠時無呼吸が疑われる場合は、まず睡眠障害の外来医科を受診されることをお勧めします。

そこで、問診⇒簡易検査(自宅の検査)⇒終夜睡眠ポリグラフ検査にて確定⇒治療 といった流れになります。

治療法はCPAP療法、睡眠時無呼吸用マウスピース、外科手術(鼻腔、咽頭)、薬物療法、睡眠指導です。

中等度以上では、CPAP療法が効果的とされています。

これの補助として、睡眠時無呼吸用マウスピースを当院では作成しております。

これは、上下の歯のマウスピースをくっつけた形のものです。(保険適応)

作成に当たっては、診断された医科の診断書、紹介状が必要となります。

CPAP療法では苦しいとか、出張時に簡易的に使用したい、あるいは併用して効果を高めたいなどケースバイケースですが有効かと思います。

ただし、このマウスピースの効果にも個人があり、概ね以下のような傾向があるようです。

効果は、BMI値 低い➤高い 年齢 若い➤高齢 性別 女性➤男性 などです。

​また、口を大きく開けて、喉の奥(口の奥)が見えにくい状況は閉塞性が高く困難のようです。BMI値が24以上ではこの傾向があるとされています。

また、マウスピースが作りにくいケースとして、①歯が少ないまたはない ②歯周病(歯がぐらつくなど)③歯並びが悪い ④顎関節症 などは向かないようです。 

医師と患者

睡眠時無呼吸症用マウスピース

睡眠時無呼吸用マウスピース

上記の通り、有効性は確立されておりますが以下の注意が必要です。

利点

①携帯性が良い 小型である

②保険適応で作成可能

欠点

①使い始めに慣れるまで違和感あり(個人差あり)

②顎の痛みや筋肉痛を生じることあり

③朝食時にかみ合わせが難しいが戻ってくる

④噛みしめが強い場合は歯が浮いた感じあち(外して30分くらいで消える)

⑤長期使用の場合は、定期的に点検を受けかみ合わせのチェックが必要

作成手順

作成に当たっては、医科の診断書のもとに当院で問診を実施し作成いたします。

1回目 問診、概要説明、口腔内診査、マウスピースの型とり

2回目 マウスピースの調整(仮固定)と装着、取り扱いほかの説明

3回目 状況の確認と調整(仮固定から本固定)

以降は定期的な観察を行い主治医の先生にご報告をいたします。

​詳細は、お問い合わせください。

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